Photo STORY No.1

Photo STORY

ややこしい仕事の合間にみる沖縄の写真♡ 癒し気分で見ていたのに勝手な妄想が膨らんできた! この写真に”そんなドラマ”は無いのに・・・


第一話 「サーターアンダギーはね、もずく天の財産狙いな訳よ」

てんぷら四種

「いいか! このもずく天がサトシとするわな」
『うん』
「黄金ボールはサトシの奥さんさ」
『ああ確かに綺麗な奥さんよ、黄金ボールっぽい』

「ところが、今年になってサトシに近づいてきたのよ」
『何が』
「黒糖サーターアンダギーよ、松山のスナックあっただろ」
『黒猫って店、サトシに連れて行かれたわ』
「そうそう、春頃に内地から来た若い子が入ったやし」
『いたいた、ちょっと色黒だけど胸の大きな娘や』
「何かとサトシに色目使って近寄ったって」


『へえええ、あんな中年オヤジにかい』
「財産狙いよ、サトシ漁協の組合長やし、イカ天が財産な」
『確かに!もずく天よりイカ天にキスしに行ってるねー』

「だからよ、黄金ボールが気づかんうちに”てんぷら”を食べるさね」
『どっちのてんぷらね?イカかもずくか?』
「どっちもアチコーコーは美味しいからね」

 突然、食堂のオバアに怒られた!

「≪《あんたたち、早く食べないと冷めてしまうよ!》≫」

第2話 「これはミルク金時だって」

沖縄ぜんざい

付き合って4年になる彼女が故郷「沖縄の料理が食べたい」と言うので、新橋の沖縄料理の店に来た。

『ゴーヤじゃなくて、ゴーヤー』

上京したばかりの頃、近くのスーパーで「イラッとした」らしいけど「ゴーヤ”と”ゴーヤー”の違いなんて、どっちでもいいじゃん」なんて、思っていても口には出さない。

適度に酔ったから”沖縄そば”で〆ようとしたら、彼女が「別腹がいい」と言い出して”ぜんざい”を注文した。
ところが、「お待たせしました」と店員に運ばれてきたのはガラスの器に盛られた ”かき氷” だった。練乳がかかっていたから”氷ミルク”と思ったけど、器のガラス越しに何か透けて見えるから氷の下にアンコを敷くタイプなのか。
だけど、注文したのは”ぜんざい”だ。

「え? 注文したのは “ぜんざい” ですけど・・・」

店員に”間違い”を指摘しようとしたら、彼女に止められた

『これが、”ぜんざい”なんだって』

僕の話す言葉の意味がわからない
彼女が器用にスプーンを使い氷をかき分けると、僕の睨んだとおり!氷の下からアンコが出てきた。

『小豆じゃないよ、金時豆』

「ああ、小豆じゃなくて金時豆を煮てるんだ」
そうじゃなくて、そもそも”ぜんざい”なのに熱くもなくて、塩昆布もないし餅も入ってないだろう、日本国内でこれは”かき氷”と表現されるんじゃないか!
今にして思えば ”ミルクぜんざい” って変だと思ったんだ!変わったネーミングに少しだけ (”フランス風のぜんざい”なのかなぁ) なんて事を考えてしまったのが恥ずい。

『これが、沖縄の”ぜんざい”なの』  彼女が改めて言う
「小豆ですらないし・・・」  僕が食べ始めると、テーブルに氷が落ちる。
「ぜんざいって、日本中のイメージが一致してる食べ物でしょう」

『だからよー』 あ!これは覚えたフレーズだ。(これ以上の質問はするな、この話はおしまい)ってヤツだ・・知らずに話を続けると語気の荒い『だからよ!』が来る。

しかし
「名前はともかく、美味しいなぁコレ」  金時豆の甘味はしつこくなくて、小豆のアンコよりぷにゅって潰れる食感も楽しい

『沖縄の”ぜんざい”を食べて欲しかったわけよ』  急に表情を和らげた彼女が下向き加減でつぶやく・・

「沖縄で食べてみたいなぁ」 つい、口をついた。

『だから?』 ”よ”が無い、次の言葉のターンは僕か ・・・  なんだかズルいなぁ
笑顔と目に催促されて言った。

「彼氏があいさつに行くから”ゴーヤーチャンプルー”を食べさせてあげてって、お義母さんに言っといて」

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