沖ハマりの日常 vol.15

沖ハマりの日常

去年は沖縄に行ったから今年はどこに行こう」なんて、言っていたはずなのに
「北海道がいい」とか「ネズミの国」がいいとか言ってたはずなのに
気がついたら那覇空港にいてしまうような沖縄好きの戯言です。

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No.39 読めない名前と呼ばない名前

名護岳にお参りする時に、公園のビジターセンターに色々と質問させていただいた時に、丁寧なご回答をいただいていたので、訪沖を機会にビジターセンターsubacoへ立ち寄りました。その日は、あいにくの雨でしたが、同行の兄の強い想いに負けるように山頂まで行ってきたので、体力は枯渇した上、全身ビショ濡れでした。結構、大袈裟でなく息も絶え絶えになって下山する時にsubacoを思い出し、休憩と着替えに加えて、事前に何かと教えて頂いた御礼を言えたらと思い訪ねました。

ビジターセンターと聞いていましたが、1階ではコーヒーなどのドリンクのほかにお菓子やパンも置いてありましたし、アクセサリーや雑貨などの小物も並べられていました。2階に上がると、広々とした空間にゆったりと席が設けられており、パソコンを持ち込んで仕事で利用する方もいらっしゃるようですが、ガラス越しに見える風景が素晴らしく”仕事場”として使うのは、かなりの贅沢だと思われます。

併設のトイレで着替えをして、2階で休憩するためにホットコーヒーを注文しながら、カウンターの女性にお尋ねしました。
「前に親切に教えてもらったのですが」、女性はドリンクを用意する手を止めずにコチラを向きましたので、その方の名前が書かれているスマホのメールを見せたいのですが、慌てていたのか、なかなか見つかりません。そこで、記憶を辿りに「”餃子”みたいな字の人なんですが、読み方がわからなくて」と、変な聞き方をしていると、自分でも自覚しながら言ったのですが、女性が「ああ」と公園スタッフの一人だと教えてくれます。

ところが、「餃子みたいな」とおかしな聞き方をした珍しい名前を「あれ?何だったかな」とその女性が思い出せないでいます。
その方が男性なのか女性なのか、若いのか年配なのかも分かりませんが、話ぶりではカウンターにいた女性とより先輩格の男性という印象を受けました。どういう間柄なのか分からないままですが、お互いに下の名前で呼び合ってるらしいのです。

名前で呼び合うほどなのに名字を度忘れしてしまうなんて、この二人は親しいのやら、親しく無いのやらと思いながら出されたコーヒーを飲む事にしました。

どうせなら、名護で食べて行こうと、近くで食事のできるお店の情報を聞いてみたところ、「私が前にアルバイトをしていた店なんですが、”ゆし豆腐”がスゴく美味しいんです」体力の削れた時なのでガツンとした物が欲しかったのですが、雨に降られたせいか少し風邪気味っぽく、身体に優しい「ゆし豆腐」に惹かれてしまいました。

他にお客さんが居なかったので、「関東の方から移住して来た」とか、「まだ、1年くらい」とかなんて話を聞きながら、県外出身とは言え地元の人と話せるのは楽しくて、1時間近く滞在して店を後にしました。彼女と長く話せたおかげで、大体の場所は見当がついていたので、お目当ての店はすぐに見つかりましたが、「ゆし豆腐が美味しい」というだけの情報ではたどり着かなかったであろう、キレイなカフェでした。店名SOYSOYから豆腐が名物料理という意味もわかるのですが、観光客がパッと見て、ゆし豆腐を提供するようなお店には見えないと思います。

ビジターセンターのお姉さんの情報通りに、美味しい”ゆし豆腐定食”に妻と二人で「来て良かった」と満足したので、店を出る前にレジの女性に、店を教えてくれたセンターの女性の名前(名札で見て覚えていた。)を言ってみた。(この後に、お名前を書きますが仮名にしていますから、問い合わせてもいらっしゃいませんよ。)
「センターの松田さん(仮名)に、教えてもらってこのお店に来たんですよ」ああ〜!と言うような反応を期待していた僕らだったけれど、レジのお姉さんはキョトンとしています。あまりの反応の悪さに「あれ?最近までアルバイトをしてたって言ってたのに・・」と、思わず声に出てしまいました。

すると、「あああ!ユリさんのことかな?センターで働いている人ですよね」案外、関係は遠かったのかな?と思った時に彼女が解答をくれました。「名前でしか呼んだ事ないから、名字を言われても分からなかった」

今度は、僕がポカンとします。そういえば、お店の人同士もお客さんも、誰も名字で呼び合ってなかったような気がします。単に親しい間柄のせいだと思っていましたが、ウチの親戚同士もそうでした。そうだ、そうだった、「親しい人を名前で呼ぶんじゃ無くて、知ってる人は名前で呼ぶ」んだった!

あああ、センタースタッフ同士もそうだったんだ!だから”餃子”が分からなかったのか!と、今さらながらに納得です。ちなみに、スマホを見ると親切だったスタッフの方のご名字は「饒波」さんで、読み方は「のは」とか「よは」とか読むそうです。なるほど、この字の正しい読み方なんて、内地出身者が一度聞いたくらいで覚えられないお名前でしたね。

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