沖ハマりの日常 vol.49

沖ハマりの日常

「北海道がいい」とか「ネズミの国」がいいとか言ってたはずなのにー
気がついたら那覇空港にいてしまうような沖縄好きの戯言です。

今回は首里城特集です(NOVELDAYSでは「名所なのか?」で書いていましたが、復興途上の姿はもう見れないので「沖ハマり」にしました。
2014年 当時
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№131 今の姿は今しか見れないけど、もう見たくはない

2019年10月31日 阪神大震災の朝によく似た妻の叫びに飛び起きた日、尋常でない妻の気配に僕は一瞬で目が覚めた

5年目の”見える復興”は新しくなる”正殿”の3階部分や2階部分を間近で見る事ができる・・・らしい
2年前に行った時は、まだ正殿はチラ見しかできなかったのに、今は間近で漆をかける前の白木の正殿が見れるらしい・・工事が進めば、もう二度と見ることはできない

朱く塗られた柱を早く見たい反面、白い柱の復興途上の首里城正殿は今しか見れない

完成したら、「復興しなければならない首里城」は、二度と見たくない

№132 見せる復興を見るタイミング

2019年10月31日の悪夢が起こった時期に、たまたま訪沖していた友人が買ってくれた「琉球新報」内地の僕らが口にする「ツラい」や「哀しい」と、沖縄で暮らす人の”痛み”が違うのは理解できるけど、
今、新聞の記事を見返しても哀しい

だから、いつまでも火災を文字にできると思えなかったのに、YouTubeで「見せる復興」の動画を見ていて感動した

2022年に見に行けた時には、まだ瓦礫が並べられていて、建物の抜け落ちた”遺構”を眺めていた

ところが、ネット動画を見ていると復興工事の為に正殿を覆っている素屋根から、「完成してからでは見ることができない」屋根瓦部分が間近で見ることができるようだ

訪沖のタイミングもあるので、首里城公園に直接問い合わせてみると「素屋根は、2025事務年度には解体される予定です」って情報を得た

ならば、今年が「見るタイミング」じゃないのかな?せっかく沖縄県が「見せる復興」って言ってくれてるのだから、”完成”は待ち遠しいけれど、完成したらもう間近では見れないよ

今年の旅行代は、まだ溜まってないけれど、新聞を片手に妻に話そう!「今、首里城は期間限定だよ」  これは”効果バツグン”のはず!

№133 首里城公園の歩き方 【素屋根】

歩き方シリーズはボク個人の見解で万人の感想ではありません。in 首里城

令和の復興は焼失からわずか3年後に始まったけれど、2022年12月に訪ねた時には積まれた瓦礫が痛々しくて、希望を見出すより”火災”を実感させられた感じでした。

それから2年、全国から集められた宮大工さんの力と全世界から向けられた復興への願いが、木造建築物としての”正殿”を感じられるほど、すでに”屋根”、”柱”、”瓦”、”壁”が出来ています。

正殿を間近で見る事のできる素屋根の階段まで続く「渡り廊下」は御庭の上を通っています、あの日、360度が燃え盛る炎に囲まれた場所です。視線を右側にやると、動画で見た「南殿の向こう側で孤立した消防隊」が居たあたりの見当がつきます。炎に囲まれながら、炎に立ち向かった首里の消防隊の方々の勇気と悔しさを思うと胸が痛みます。

ほんの5年前に”命”を懸けた闘いが繰り広げられた場所で、僕は安全な渡り廊下の上から素屋根の側壁に描かれた正殿の絵を見ています、「炎はもう無い」のです。

2年前に来た時には無かったエレベーターに乗って上がると、正殿の三階部分が目の前に現れます、残念ながら日曜日だったので職人さんの働きぶりを近くで見ることは叶わなかったのですが、今しか近くで見れない正殿の瓦と遠目からでもわかる漆喰のキレイな線が美しく綺麗でした。

階段をひとつ降りると、正殿の正面小屋根が見えます。(№132の写真)まだ、漆喰の塗り残る屋根は今しか見れなくて、後に”龍頭”が乗る筈の剥き出しの鉄の台座も今しか見れなくて、「今だけ」のものを必死に瞼に焼き付けようとしましたが、老眼で十数メートル先を見つめ続けるの作業は無理でした。

№134 首里城公園の歩き方 【御内原など】

素屋根の階段を降り、さらに奥に進むと国王の家族と首里城に勤める女性しか入れなかった”御内原”エリアに入ります。”世誇殿”という時期国王の即位の儀が行われた施設がありました、大画面のシアタルームを備えた休憩スペースに使われていました。少し順路から外れた場所に立って、世誇殿の敷地の記憶に思いを馳せてみるのも良いと思います。日本で唯一の”国王”を生む場所なのですから。

東端の高台は”東(あがり)のアザナ”と呼ばれ首里の街が一望できます

淑順門”から出ると、御内原を城郭越しに見上げるような芝生の一帯にでます、”寄内の御嶽”があると公園マップに記載されていたのですが、ココまでの散策に歩きに疲れた体では進む気になれない階段が見えますのでその向こうに神域があるのかも知れませんが、体力に余力のある方でないと行けないエリアだと思います。

№135 首里城公園の歩き方【2025年】

2025年に「素屋根が外された」とニュースを聞き、首里城に向かいました。ただの観光客のくせに覆っていた素屋根が取り除かれた正殿を見た時に泣きそうになってしまいました。ケガをして投げられなくなった推しのピッチャーが、TJ手術を経てキャッチボールを始めた姿を見たような気分です。正殿の屋根に見える龍は見学用の渡り廊下に実物大の写真があって迫力なのですが、1年前に見た「剥き出しだった鉄の台座部分」に龍が置かれたんだという感慨もあります。現在の姿と実物大の写真に思い出を重ねることができたのも、「見える復興」のおかげです。

御内原を抜けて「東のアザナ」に立つと、眼下の素晴らしい景色に目を奪われがちですが、振り返るとそこには、昨年見えなかった正殿の後姿があります。素屋根の壁面には復元後の色鮮やかな正殿が描かれていましたが、黄昏の空を背景にした鈍い色彩は”実物”である証です。

素屋根があった頃

街を見下ろす周囲の観光客と違う方向を眺めて、正殿の実物に感動しつつ、順路に沿って戻り奉神門を経て外に出ますが、まだ、正殿のビューポイントは終わりません。復興の様子をYouTubeで見ていたおかげで、奉神門から京の内に続く通路が素屋根のない正殿の全景を眺めることのできる場所だと知っていましたので、多くの観光客と逆の方に進みます。

間近という訳ではありませんが、確かな存在感をもって、巨大な壁画ではない首里城がそこに在ります。今年の秋には内部の復興も終えて一般公開されるようですが、数年前に見た正殿の思い出を重ねて、令和の正殿を見上げたいと思います。

建物を見ると、内地の「お城」とは違う、中国様式の「城」であることは明らかですが、なぜ中国なのか?琉球王国として中国やヤマトとどのように関わってきたのかを、少し知った上で首里城を見ると更に面白いと思います。小さな小さな琉球が大国と貿易によって渡り合い隣国や大国と共存してきた強さを感じられることでしょう。(まぁ、感じ方は人それぞれですが。)

時間があれば、そのまま「京の内」に進むのをお勧めしますが、”京の内”が聖域であることを十分承知した上で歩くようにしてください。狭い範囲にいくつもの拝所があり、陽が傾く時刻には、少し怖い感じのするところです。個人的な感想になりますが、太陽のある時間帯とそうでない時間帯で受ける印象が随分違うエリアだと思います。(京の内の歩き方は「価値があるから行くんじゃない」でご紹介しようと思っています。)

最後のお勧めは、「西(いり)のアザナ」です。訪れた時刻によりますが、日の入りまで1時間程度であれば、西のアザナで那覇市街地を赤く染める夕焼けをご覧になると良いと思います。沈みゆく太陽を待ちながらベンチに座り”大切な誰か”と語らうのも、限られた時間で動く観光客にとっては贅沢な時間の使い方でしょう。

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