言葉

2022.11.03

【厭世】(えんせい)ーざっくり解説ー

【厭世】(えんせい)

ざっくり一行でいうなら・・。

この世・人生をいやなものに思うこと。


例のごとく自分用にざっくりとまとめたものになっているので、詳しい解説は辞書をご覧ください。(責任回避)

厭世(えんせい)

普段は漫画ばかり読んでいるのですが、久々に小説を読むと「厭世的」という言葉が出てきそういや『厭世』『厭世的』と・・確か『厭世観』ってのもあるよな・・どう違うんだというところが今回の話。

三つの言葉の意味

厭世:この世人生をいやなものに思うこと。

厭世的: 人生に絶望し、世をはかなむ傾向にあるさま。

厭世観:この世界は悪と苦痛とが優勢を占めているとして、結局、人生は生きるに値しないものだという絶望的な考え方。また物事を悪い方向へばかり考えようとする精神の傾向。

と、厭世観だけ少しややこしい感じになってますがこれは元々仏教のお釈迦様が持ってる厭世観がもとになっているからですが、今回は簡単に言葉の意味だけで考えます。

もっと言葉を崩して簡単に書くと
『こんな世の中いやだなぁ』と思うこと(厭世)
『こんな世の中いやだなぁ』と感じる(厭世的)
『こんな世の中いやだなぁ』と思う価値観(厭世観)
こんな感じ。

「いやだなぁ」は「嫌だな」ではない

上記に「いやだな」と何度か書きましたがひらがなで書いているのはここに書いている「いやだ」は普段から私たちが使う「嫌だ」とは違うからです。

いやだな=厭だな
厭世の厭(えん)の部分ですね。

厭と嫌の違いは

厭は飽きていやになるという意味ですが、嫌は広い意味で嫌いという意味です

ということで 厭世= 世の中に飽きていやになったなぁ。
という感じですね。

よく厭世的な人っていうのは 世の中に飽きてネガティブになった人という感じです。(実際そこに斜に構えている人という表現もはいったりします。)

厭世(えんせい)の使用例

「君の意見は厭世的すぎる」

「彼は厭世家だから何をいっても気にしないよ」

「厭世自殺を図る」

どうしてあまり前向きな意味には繋がりにくいですね。

ーー雑記ーー

厭世この言葉をみると太宰治を思い出してしまい、「人間失格」や「斜陽」など暗めのお話を書くイメージがどうしてもありますが「富嶽百景」「女生徒」あたりは厭世とはむしろ逆、人間の生き生きとした模様が描かれており、人と出会う楽しさみたいなものを感じさせてくれる気がします。

後厭世という言葉で思い出すのは 「厭世」というタイトルの漫画ですね。
https://www.pixiv.net/artworks/67238328(ピクシブ)

一昔前にねとらぼさんでまとめられていた(https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1802/26/news032.html)のですが 正直独断面白い!という作品で覚えていたというよりは「この漫画なんだったんだ・・・。」という印象で記憶に残っている漫画です。

指輪をひろう場面で、全て繋がる・・・

輪廻なのか、あきらめ、なのか多面的に世界を見た方がいいということなのかなんとも考えさせられた漫画です。

と、少し横道に逸れてしまいましたが、
いきなりまとめますが、ざっくりいうと『厭世(えんせい)』とは

この世・人生をいやなものに思うこと。

でした。

執筆者:クロピヨ