「北海道がいい」とか「ネズミの国」がいいとか言ってたはずなのにー
気がついたら那覇空港にいてしまうような沖縄好きの戯言です。
№154 「私ちゃんと爪痕残したで」は違うと思う
阿摩和利パークも入場ゲートも勝連城付近になかった頃には「階段の前まで車で行けたよね」と、思い出話をしながら琉球石灰岩の階段を繰り返し登り、一番上の”一の曲輪”を目指します。(ところで、「曲輪」を”くるわ”と読めましたか?”くるわ”って城郭の「郭」の字だと思っていたので、読み方を調べて見ると「曲輪と郭は同じ意味の違う表記」だそうです。)
途中、登りやすく作り替えられた階段もありますが、昔、来た時のままの琉球石灰岩の階段も残っていて、登り易かったり登り難かったりします。それでも、三方に広がる絶景の海は20年前と同じ絶景のままで、突然開けた光景に感動したのも20年前のままでした。
「やっぱり、ココはイイよね」と二人で話しながらレンタカーを駆ってホテルに戻った時に、妻が何やら足元を見て声を上げます。
「あれ?」
『どうしたん?』 僕の尋ねる声に被せるように、「ああ・・靴履いて登れば良かったなぁ」と続けましたが、妻の足元を見ると左足の親指が血まみれで、白いサンダルに血がべったりと染み付いています。
『だ・大丈夫なんか!』
血まみれのサンダルと指を見た僕はパニックで『病院に行こう、とりあえずフロントに行って、消毒と痛み止めもらおう』妻の足先をよく見ると親指の爪が上半分剥がれて無くなっています。
「大丈夫やわ、見た目ほど痛くないから」
状況に似つかわしくない妻の落ち着いた声がしますが、親指の上半分が無くなって血が吹き出ているのは「痛くない」と言っていい状態ではありません。
「ああ・・でも、水で流して砂とか取っとかないと炎症起こすかな」
それだけを言って、風呂場に消えて行くと、すぐに勢いよくシャワーの音が聞こえてきます。
僕は、心配で落ち着き払っている妻に『少しでも腫れてきたら、救急病院に行くで』と言いましたが、「分かった」と返事した妻の声は、拒絶したら僕が怒りそうだったから、渋々でしょう。
結果だけを見ると、翌日には腫れることなく痛むこともありませんでしたので、妻が朝食バイキングをいつものように摂りながら(なぜか自慢げに)言います。
「私、今回の沖縄では勝連城に爪痕残して来たな」
『爪を残してきたんやろ』と、うっかりツッ込んで笑ってしまった。

№155 新住所は「沖縄県・・」から始めたいけれど
転入届を提出するために市役所に来ると、受付周辺で来庁者を見定めている(おそらく)パートのおばさんが素早くボクに近づいてきて、「どちらに御用ですか」と聞いてくれたので、ボクは「転入届を出しにきました」」と告げると”市民課”を案内してくれた。
親切にも”住民移動届”の用紙を抜き取り、僕に手渡しの上で記載台を示したので、ボクは真摯に用紙に向き合い記載を始めた。
「異動年月日」は、特に問題ないが、下の方に目をやると「新住所」欄がある。もちろん、「新住所」とは新しい住所のことだけど、もし、もしもだけれど、「大阪府」と書くところを間違って、「沖縄県」と書いてしまったらどうしよう?
いや、沖縄県だけじゃ、すぐに県庁所在地の「那覇市だろう」と決めつけられてしまうかも知れないが、かと言って「浦添市」を選べば那覇市に次ぐ大都会でありながら、「うらぞえし」と誤った読み方をされるかも知れない。妻と言い、友人と言い、関西人は濁音を付ける癖でもあるのか「うらぞえし」と発音するが「うらそえし」だ。「ZOE」ではなく「SOE」だと、他人に説明するのは面倒くさい。
いっそ「宜野湾市普天間」って、どうだろう?琉球八社の一角を担う格式高い”普天間宮”をかかえながら、日本一危険な米軍基地の方で有名になってしまった「普天間」
しかし、「読谷村」や「恩納村」を選んでしまうと、リゾートホテルが立ち並ぶ地域だけにホテルライフを楽しめる富裕層だと勘違いされるかも知れない。いつかは富裕層になってみたいが、なってもいないのに勘違い富裕層は嫌だ。
では、北部に目を向けてみよう。名護市以北は”やんばる”と呼ばれ、自然が多く残されていながら、「名護市」は自然と街が見事に融合して申し分ない所だ。コバルトブルーの海から5分もしないうちに大型スーパーがある。こんな適所はないように思われるけれど、全国的に見れば辺野古の埋め立て問題に加え新テーマパークによる渋滞(蓋を開けてみれば心配するほどの事はなかったけれど・・)が住環境には影を落とすかも知れない。
すると、本部町も同じ理由で回避した方がいいだろう。魚料理がグンバツに美味しかった国頭村はどうだ?スーパーまで少し距離があるから、日用品やドラッグストアに行くたびに車が必須になるのは、街でコンビニ馴れしているボクには「しんどい」ような気がする。
長らく便利な街暮らしのボクでは、大型スーパーには「ちょっと」の感覚で行きたいなぁ、と、なると名護市でも東海岸の辺野古は無理だな。東側だと辺野古からさらに北側の東村なんかは「凄い」と感じた海が素敵だけれど街は遠いな。
あああ、そうだ。移動方法を車だと考えれば大宜味村は為又(びいまた)あたりまで20分かからないんじゃないだろうか。うるま市なんかだと、丘の上に「沖ツラ」で見たスーパーもあるし。
大宜味村やうるま市はノーマークだったなぁ・・・
「お分かりになりますか?」ボールペンを動かしもせずに”住民移動届”を見つめ続けるボクに案内のおばさんが声をかけてくれる。「ええ、はい。大丈夫です」と返事し、仕方なく新住所欄に「大阪府」と書き出した。



