沖ハマりの日常 vol.31

沖ハマりの日常

去年は沖縄に行ったから今年はどこに行こう」なんて、言っていたはずなのに
「北海道がいい」とか「ネズミの国」がいいとか言ってたはずなのにー
気がついたら那覇空港にいてしまうような沖縄好きの戯言です。

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№77 シャッターを切らせないガジュマルの木

名前が変わる前の大石林山に行った時の話なのですが、僕は90歳になる母を車いすに座らせて、普段できない親孝行を楽しんでいた頃、いつも単独行動ができない妹と妻が二人で石林の森を歩くコースに行きました。少し、”感じる”妹は大石林山を「不思議な気配がするところ」なんて話してましたが、2億4千年の岩山は、何も感じない僕でさえ神秘的な威圧感を覚えるような場所でした。

その後、二人はガジュマルの森コースも散策しに行ったのですが、後に話を聞くと、特別に大きいと感じるようなガジュマルの木がいくつも現れたらしく、単純に「大きい」というだけでも感動できたと言います。「幸せ」や「道しるべ」「風の道」などガジュマルに愛称が付けられていましたが、ひと際大きなガジュマルの木があり、周囲に板の通路?のようなものが設置されています。どうやら、「御願ガジュマル」と看板まであるシンボル的なガジュマルのようです。

”しめ殺しの木”や”歩く木”なんて二つ名を持つほど生命力の強さを誇る木ですから、この木の前で結婚式が行われることもあるそうです。と言うのも、僕たちと同じ頃に駐車場に停めた車から出てきたカップルが木の周囲の台を指さしていたのが見えたそうで、彼らもココで式を挙げるのかも知れません。

妻と妹のほかに誰も居なくなったのを見計らって、少し”感じる”妹が威容に気圧されながらもガジュマルの全景を撮ろうとデジタルカメラを構えたのですが、なぜだかシャッターが切れないのです。
シャッターを押しても、聞こえるはずの「カシャッ」が聞こえない。買って間もないけれど自分のカメラの不具合だと思い、妻に頼んで携帯のカメラで撮ってもらったと聞きました。

それまでは何の不具合も無かったのに肝心のところで・・と不満気な妹でしたが、諦めきれずに離れて行く間も何度かシャッターを押したけれど反応しなかったのです。ところが、御願ガジュマルから一定の距離に達した途端に何事もないように「カシャッ」とシャッターが切れたのです。

合流した僕に”不思議さ”を訴える妹でしたが、僕は、拝所のような御願ガジュマルで、『こいつ、どんな大それた願いを思ったんだ』と考えたのでした。

№78 サンゴの手紙は色褪せない

もう20年以上も前のコトですが、二度目の家族旅行も”春の沖縄”に決めた頃でしたが、僕らの熱い「沖縄話」に感化された友人二人がもう一人の親友を巻き込んで”女三人旅”の行き先を沖縄にしたって聞きました。3人でスケジュールを調整した結果、僕たちの旅程の1週間前とほぼ同じでした。

すると、たまたま同じホテルになった彼女たちが、素敵なサプライズを仕掛けてくれていたのです。帰阪した彼女たちが沖縄に出発する3日前に、届けてくれたのは「ホテルに着いたら、フロントで私たちからの手紙を受け取ってください」という謎の伝言。

知らなかったのですが、彼女たちの利用したホテルと僕らが予約したホテルが同じだったらしく、数日後に沖縄に到着した僕らはチェックインのタイミングでホテルのフロントから手紙を渡されます。中に入っていたのは、ホテル前のビーチの地図と一枚の写真と「大当たりと書かれた珊瑚を探せ」の謎の指令書。

どうやら、この地図を頼りに「大当たりと書かれた珊瑚を探せ」と言う事らしく、妻と子供もビックリしつつ、「ふっ・・面白いじゃないか。その挑戦ー受けて立つ!」と、着いた早々にノリノリの宝探しを始めることになったのです。当時、僕ら夫婦も40代で子供たちは遊び盛りの小学生ですから、到着初日に夕暮れのビーチに降り立つことも楽しくてたまりません。

さて、写真の風景を求めてビーチを四人で歩き回りますが、似たような景色の連続に急激に一日の疲労感が顔を出します。「似てるところばっかりやから、すぐに見つけるのは無理やな」と、僕が諦めかけたその時、写真を見ていた妻が呼びます。「ココじゃない?」ほぼ確信したような疑問形で僕に写真を見せます。少し立ち位置を変えながら写真を覗き込むと、同じ木、同じ葉の形、手前の同じ岩と彼女たちが撮影した位置が特定されていきます。

そうなると、探し始めた頃のように高いテンションが復活し、岩の足元を探し回ると「あたりは近いぞ!」とマジックで書かれた珊瑚を最初に見つけ、さらに近くで王冠マークと「あたり」が書かれた珊瑚を見つけました。落ちかけた日で少し赤みがかったビーチで僕らは「万歳」を繰り返します。

遠く離れた沖縄で友人の仕掛けた宝探しは20年以上も語り継げる思い出をくれただけでなく、僕らも彼女たちも思いもしなかった姿に変えたのです。それは定年退職を経てひとりで小さな事務所を開設したのですが、入り口が裏鬼門にあたりシーサーとともに自作の「石敢當」を配置したのですが、石敢當が上手く自立してくれません。そこで、大切な思い出として保管してあった「あたり珊瑚」を土台に使ってみたのです。

実は、市販されているものを買うつもりだったのですが、妻に言われて琉球石灰岩にアクリルペンキで文字を書き、紙粘土とあたり珊瑚を土台にしました。
20年以上続く友達として彼女らが事務所を訪ねてくれた時に、今度はコチラから仕掛けたサプライズになりました。

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