沖ハマりの日常 vol.23

沖ハマりの日常

去年は沖縄に行ったから今年はどこに行こう」なんて、言っていたはずなのに
「北海道がいい」とか「ネズミの国」がいいとか言ってたはずなのにー
気がついたら那覇空港にいてしまうような沖縄好きの戯言です。

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No.55 それは・・と思いながら、すぐに納得した話

毎年、沖縄に行く友人Aと同じように、毎年、沖縄に行く友人Bが、毎年、沖縄に行くウチの家に遊びに来た。彼女達は他愛もない話をしながら、お互いの沖縄滞在中の話を始める。不思議な事に全員が毎年訪沖するような間柄なのに、キチンと他の二人に話せるネタを仕入れているのが素晴らしい。グルメ系の話もスピリチュアル系の話も情報交換し互いにチェックしている。
毎年組の話が色々と出るって、本当に沖縄の楽しみかたは人それぞれなんだと話しながら納得してしまう。だから、教えてもらったお店に行くとは限らないし教えた店に彼女らが行くとも限らない。それで、良くて、たまたま那覇を通ったときに「あの子ら言っていたの、ココやわ」なんて、発見も当たり前だ。沖縄は自由だから例え有益な情報でも行動を縛られたくないから、必ずしも、行くとは限らないのだけれど、新しい情報は店でも場所でも聞いていて楽しい。

もずくの天ぷら、軟骨ソーキそば、にんじんしりしり、ゴーヤーのピクルス、妻の作った沖縄料理を食べてお腹いっぱいになると、キッチンテーブルから離れテレビの前でくつろいでいる。最初は小さなテーブルの横で話していたけど、いつの間にか床に寝転びながら話している。(実家感が半端ないのも無理はなくて、彼女達がウチに遊びに来てから20年以上になる。それに加えて、妻の沖縄料理アームは20年間で驚くほど上がっているから、仕事の癒しに来た家は実家よりも寛げるのだそうだ。)

まったりした二人が話してる。「高校時代からやから、知り合って25年目になるんやね」互いに重ねた年齢のうち、20年ほどに僕らも関わっている。「そうや、記念に二人旅しようか」友人Bが提案すると、友人Aが応える、「いいね、沖縄?」「そやね!沖縄がいいね、沖縄に行こう」リビングの二人の毎話はキッチンでテーズルを片付ける妻やコーヒーを飲んでいる僕の耳にも聞こえている。

『二人とも、毎年は沖縄行ってるやん』と突っ込もうとしたけど、すでにリビングの二人の話は盛り上がっていて、最初は『それはどうかな』と思ったけど、記念旅行の案を出し合う二人の様子にすぐに納得させられた。

『沖縄が好きなヤツらって、こんなもんやろ・・・僕も含めてやけど』 (昨年、40年勤めて定年退職した記念の旅行に選んだのは沖縄だった。毎年、行っているくせに、妻もすぐに同意するものだから、また、北海道やネズミの国に行きそびれた。)今度は、声に出てしまった。「沖縄好きって、こんなもんなんやろな」

No.56 宝物のケースはひと目に触れさせない

20年ほど前に堺市の文化会館で古謝美佐子さんのコンサート(古謝さんは唄会と表現しますが)に、沖縄に特別興味のない妻の両親を連れて行ったのですが、義父が「何を行っているのか言葉の意味はようわからんけど、何を伝えたいのかはわかる気がする」と、私の予想に反して一睡もせずに聴き入っておりました。有名な”童神”ですら、「聞いたことがない」という義父を感動させたのですから、本物の音楽ってスゴイものだと思いました。

唄会の後に古謝美佐子さんとご主人の佐原一哉が長机に座ってのサイン会が行われ、売店で購入したCDやグッズを手にした長蛇の列ができます。妻も買ったばかりのCDの包装を剥がしていますが、僕はサイン会の列に並ぶ人々からひとり離れて駐車場まで猛ダッシュを始めました。
事前に考えていた行動ではないので、車を停めた場所は会館からは少し離れていましたが、僕の頭には「ある考えが」ありました。たしか、何か理由があってトランクに積んでいたはず・・・・

2月の寒い風が吹き下ろすコンクリートの階段を駆け下り、コンサートが始まる頃には薄暮だった外も真っ暗になった中を駐車場にたどり着き、出やすいように会館から遠くに停めていた車のトランクを開けると、思った通りに置いてあった”三線ケース”を引っ掴みます。僕の病気をきっかけに妻が買ってくれた上等の三線を入れる上等の三線用のハードケースです。
今度は、猛ダッシュで来た道を会館まで戻ります、古謝さんの僅か手間まで進んでいた妻を確認して、階段の上で事情を知った義父が手を振っています。

CDを持った妻に追いつくと、すぐに順番がやってきました。古謝美佐子さんに持参の三線ケースにサインをお願いしたのですが、でっかい持込品なのに嫌な顔どころか、「見えてたけど、わざわざ取りに行ったわけ」なんて、笑いながらサインをしてくれました。しかも、二色使って高価な”童神”入りです。

三線と共に、もう一つの宝物ができた瞬間ですが、ケースに書かれた日付を見るたびに反省します。
いつも思うのですが、ダイエットも反省も練習も簡単だと思います、僕は、どれもこれも何度も繰り返しやっているベテランです!なんて、自虐ネタになってしまいますが、どれもキチンと続いた事がありません。あらためてケースを見ると、インクも掠れた2007年12月15日の文字、”簡単”が一番難しいですよね。今では、日付が”圧”になって人前で宝物のケースを持ち歩けません。

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